永禄頃「関 兼房」の傑作脇差です。上身の出来が抜群で、茎の保存も極めて良く原始の肉置きを保ち、朽ち込みや過度の手擦れ無く、浅い筋違い鑢がスッキリとムラ無く、銘も最下図掲載の「室町期美濃刀工の研究」などに所載の著名な「兼房刀」(「濃州関住兼房作 永禄十一年六月吉日」刃長68.5cm)に酷似し、同人作と判断可能です。実物や押形・写真等から見て、この作者が同時代で最も多作かつ優作を残しているようで、織田信長に仕え、後に氏房を名乗ったその人と推定出来ます。総体に健全で研ぎ減り無く、疲れ疵や刃染みは皆無、地刃の肉置きも健全で内部から盛り上がるような地金の力を感じ、加えて樋が無いことも地景や映りの鑑賞に好適です。明るく強く賑やかな出来で、美麗なニエの粒子が幅広く縦横に働き、詰んだ鍛え肌の底に細かな地景の筋がが見て取れ、地部には乱れ状の映りが冴えて、太く短い空間に作域の広いこの作者の力量が余すところなく凝縮されています。刀身に特筆するような疵欠点は有りません。個人的な感想としましては、複雑な刃文の形に添って細かく刃取りした研磨となっていて、これを打ち粉の手入れで自然な状態にするにはかなりの期間を要すると想像され、好みにもよるのでしょうが、サシ込み研ぎならさぞかし良かったのにと思われます。ハバキは江戸時代のままの素銅製で、時代を経て少しは動きますが、使用に問題ありません。なお、必要事項を記入した「所有者変更届」と切手を貼り宛名書きもした封筒を同封しますので、ご落札下さった方の欄を追加記入して20日以内に必ず届くようにご発送願います。最低価格開始で、最低落札価格無しの売り切りです。 〇全長:68.0約cm 〇刃渡:45.4約㎝ 〇刀身全長:56.0約cm 〇元幅:約2.9cm 〇ふくら付近幅:約2.2cm 〇元重ね:約0.6cm 〇ふくら付近重ね:約0.4cm 〇茎長:約10.4cm 〇本身重量:約350g 〇鞘を払い:約450g 〇総重量:約650g 〇反り:約0.6cm 〇目釘穴:2ヶ 〇付属品日刀保保存刀剣鑑定書(3008987号)登録証(新潟:昭和48年11月15日 045209) 〇白鞘に打ち疵など無く、綺麗です。
「室町期美濃刀工の研究」等各書所載「兼房」との比較
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