EMT927DST (河村電気研究所) 河村電気研究所より購入のEMT927DST serial no 41174. 155STイコライザーアンプserial no 41145です。
927DSTと927STの違い
1、2重ターンターブルの補助ターンターブルはSTは樹脂製のテーブルに上面にフェルトを貼っています。下面はあたる部分だけフェルトが貼ってあります。DSTはガラス製で、ストロボ等の塗装は鏡面仕上げになっています。(52号のS S誌の927DSTの写真も鏡面仕上げになっています。)裏側にはツルツルのゴム、表面には多少凹凸のあるゴムが貼ってあります。(最近見かけるガラステーブルは表もツルツルで、鏡面ではなく黒色の塗装。)
2、補助ターンターブルの下の本来のキャストターンターブルの重さがSTとDSTでは1.8kg(体重計で測定)ほどDSTのほうが軽く作られています。ガラスターンターブルをのせる関係で総重量を合わせているのだと想像します。DSTはキャストターンターブルにも塗装がされていますし素材が違うのかもしれません。
3、STは通常のプレーヤーと同じただセンターシャフトが出ているだけがDSTはセンターシャフトが浮くようになっていて、レコードをのせて付属のスタビライザーを乗せるとテーブルにレコードが張り付くようになっています。スタビライザーを取るとレコードが浮き上がります。(この理由は レコード盤のセンターの穴の大きさにばらつきがあるため、レコードの置き方による偏心が様々な程度で起こるのでそれを防ぐため、このような特殊な機構を採用したと聞きました。)
4、927DSTは最初からクイックスタートは付いていません。理由は一つにはガラスターンテーブルのためであり、検聴用の為だと聞きました。
5、これは不確かですがDSTは、より選別された部品で組み立てられているとのことです。
6、主観的に表現するとDSTのほうが微細感が増し、重心が若干下がってより落ち着きが増すように感じます。
問題点
1. ガラスターンテーブルの真ん中の部分とストロボの部分の鏡成分の塗料が禿げている箇所があります。
2. 右側側面にあまり目立ちませんが傷があります。(2ミリ×12ミリ位)
現状
1、アイドラーは4年ほど前に黒色のものに変えました。
2、今回、キャストターンターブルの周りについているゴムが伸びていましたので新品と交換しました。以前から、音がだらしなくなってきたような気がしていましたが、交換して見事に蘇りました。この変化は著しかったです。
3、ストロボライト、アームの位置の確認ランプ、針先の確認ランプ、全て問題ありません。
付属部品
1、専用ドーナツ盤アダプター兼用スタビライザー
2、アームのためのラテラルウエイト 大、中 各一個
3、電源コード
4、音声出力コード RCAタイプ
5、EMT TSD15 (3年ほど前に針交換しましたが交換後の使用時間は短いです。)
6、河村電気から入手時に付属の927dstの解説書、回路図 (英文 オリジナル)
7、軸のオイルは今回購入しました純正のものを26ccほど。
8、FR-7f カートリッジ EMTアーム専用 中古 (サービス品として)
針が若干曲がっています。価格 当時98000円
9、イコライザーアンプを使わずに直接信号を受けたり、イコライザーアンプを単独で使 用するための16ピンのソケット、オス、メス 各2個 (メーカー不明 サービス品として)
余談
927のほとんどが以前、放送局等で使用していたもののようですが、正規に輸入販売された927は非常に少ないと思われますし、927自体700台も作られてないそうです。親しくしていた方が1980年代の初め頃に河村電気研究所から購入し、後に私が譲っていただいた物です。当時350万円だったと記憶します。1981年のSS誌の河村電気の広告に927DST在庫僅少と書いてありますし、84.85年SS社のオーディオカタログには載っていませんので日本で正規に販売した927DST最終期の一台だと思います。30年を経ているプレーヤーですし、高価です。私ではわからない問題点があるかもしれませんので、札幌で申し訳ありませんができれば来宅していただき確認していただくと嬉しく思います。購入いただいた方には、我が家の近くのミシュラン2ツ星のお寿司でもご馳走させていただきます。好調に動作しておりますが、私は専門家ではありませんので理解不足があるかもしれませんが、基本的にはノーリスク、ノーリターンでお願いしますが、わからないことは質問していただくと幸いです。
(2013年 12月 19日 10時 44分 追加)※ 写真が表示されない場合はこちらをご覧下さい ※
(2013年 12月 22日 21時 46分 追加)
オークションの説明に書きました傷ですがあまり目立ちませんが、なにせハンマートーンの塗装ですので判別はつきにくいのです。落札頂いた方に当方への来宅を希望しましたが、必要条件ではありません。来宅される場合は落札後当方が支払う落札手数料をお振込みいただき、検品していただき、残りをご入金頂く方法を考えています。送付方法ですが、クロネコは受けてくれないようなので、梱包業者にお願いする方法ができるようです。不確定ですが九州まで6万くらいと言っていました。それ以外の送付方法はおっしゃってください。表示の写真下の”こちら”の写真の最後の写真がDSTでその前の写真がSTです。DSTは比較しますととても軸の傷が少ないと思います。
(2013年 12月 22日 22時 38分 追加)
写真に写っているEMT927DSTの60ページほどの解説書の他に、B3の大きさの青焼きの927DSTの回路図、155STの回路図、4ページの取説(英語とドイツ語)も付属部品に含まれます。
(2013年 12月 23日 15時 48分 追加)
(ご質問が多いので)927STを10月に一度出品しまして、考えるとこがあって途中で取り消しましたが、ST,DST共にできる限りのメンテをした上で2台を聴き比べてみました。比較はモノ、ステレオ共同じカートリッジ、イコライザーはカウンターポイントのSA139STで行いました。DSTの方がより微細で若干重心が下がっているように感じましたが、あくまで悪い耳での印象です。EMT927につなっがっているオーディオは古典的システムで、歳のせいかモノレコードを聴く事が多くなっているので、モノイコライザーの139Aで聞けるSTを選択しました。全てのレコードを対象にした場合はDSTを選択しました。